玄関アプローチ
家の敷地に一歩足を踏み入れたところ(門まわり)から玄関に至るまでの通路を「玄関アプローチ」といいます。
門まわりと同様に、街並みにつながるフロントエクステリアの一部であり、
訪れる人がはじめに目にするところ・・住まいの第一印象を決める大切な部分です。
また、家族が毎日通る場所であり、たまの来客を迎え入れる場所でもある玄関アプローチは、
安全で歩きやすく、丈夫なものである必要があります。
「おしゃれな家」・「すてきな家」・「美しい家」として、地域の街並みに貢献できるこだわりの空間をつくりたいものですね。
玄関をおしゃれにする敷石・石畳の使い方
玄関アプローチは前述のとおり、住まいの印象を左右する重要なエリアです。
おしゃれで美しく、住む人のセンスの良さを表現するのにおすすめの敷石と石畳、石を使ったアプローチにフォーカスしてご紹介します。
おすすめ1 敷石・石敷き
│敷石(しきいし)
敷石とは、板状の石材 のことをいいます。
国産の石では御影石や石灰岩、石英岩、大谷石などがよく使われます。
インド産のヴィスタストーン、英国産のウインザストーンなど海外の石を使うのもおしゃれです。
敷石を入れるだけで、玄関アプローチにぐっと高級感が出ます。
001.敷石(サビ色を発色する天然石)
一見、ツルツルの人工タイルのように見えるかもしれませんが、一枚一枚表情が違う天然石です。
自然素材ならではの凹凸が、しっかりと滑り止めの役割を果たします。
こちらはエスビック施工写真コンテストの天然石部門で、最優秀賞を受賞しました。
002-1.敷石 ウマ目地(諏訪鉄平石)
玄関アプローチ(手前)には天然石の石敷き、その奥には延べ段(後述します)で遊びの空間をつくります。
決して広くはないながらも、限られたスペースのなかに奥行き感と広がりを感じさせるデザインです。
施工例詳細はこちら➡ フレーム×天然木で造る 魅せファサード│群馬・高崎の外構エクステリア│グロウスガーデン
002-2.敷石 ウマ目地(諏訪鉄平石)
同じ諏訪鉄平石でも、切り出し方や表面の仕上げ方でまた一味違う印象になります。
互い違いに敷かれた・積まれたものをウマ目地と呼びます。
重厚感があり、味のあるアプローチに仕上がりました。
003.敷石 イモ目地(大谷石)
グロウスガーデンbyしみづ農園 高崎オフィスです。
こちらは打ち合わせルームの入口です。目地が一直線になる敷き方・積み方をイモ目地といいます。
大谷石が敷かれた、優しい雰囲気の石敷きアプローチがお客様を温かくお出迎えします。
004.敷石 乱貼り(ルゼルナ・イタリア産)
北イタリアのルゼルナという地方で採れる片麻岩で、緑と黄色が混ざりあった色が特徴です。
鉱物を含むため、角度によってキラキラした表情を楽しめます。
施工例詳細はこちら➡ 二世帯住宅ならでは。家族の憩いのアプローチ│群馬・高崎の外構エクステリア│グロウスガーデン
005.敷石 ウマ目地(サンドストーン・インド産)
ざらざらとした肌触りと、自然な凹凸が美しい硬質の砂岩です。
砂岩特有のの柔らかなテクスチャーが、優しい空間を作り上げます。
おすすめ2 石畳・ピンコロ敷き
│石畳(いしだたみ)
石畳みとは、立体的な天然石を表面が平らになるように敷き詰めた道路舗装のことをいいます。
敷石 は平らに切り出された石を使いますが、石畳み はブロック状に割り出した石を使用するのが特徴です。
001.石畳(フランデルストーン・ベルギー産)
ベルギーの舗道に使用されていた、硬質砂岩です。
ヴィンテージ品のため、風合いがひとつひとつ異なります。
施工例詳細はこちら➡ 石畳とレンガが調和したアプローチ兼パーキングスペース│群馬・高崎の外構エクステリア│グロウスガーデン
施工の加減や目地の色でも印象が変わりますよ。こちらは白目地ですが、目地を深めにしたり、石の大きさを変えたりすると、石そのものが際立ちます。
002.石畳 ピンコロ敷き(フランデルストーン・ベルギー産)
サイコロ状にカットされた石をピンコロと呼びます。
昔から、ヨーロッパの石畳の舗道の材料として使われていました。
きれいに敷き詰めることができるので、美しく洗練された仕上がりになります。
おすすめ3 延べ段
│延べ段(のべだん)
延べ段(延段)とは、庭の一部に石を敷き詰めて造るもので、通路として使われます。
庭にリズムや変化をつける目的であることが多く、デザイン性があります。
001.延べ段(美濃石)
洗い出しコンクリートのアプローチに、延べ段をプラスしておしゃれな印象に仕上げました。
タイヤ圧にも耐えるので、いざというときは予備の駐車スペースとして使えますよ。
施工例詳細はこちら➡ おしゃれなクローズ外構│群馬・高崎の外構エクステリア│グロウスガーデン
002.延べ段(近江石)
玄関アプローチと奥の駐車場の間に延べ段を設けています。
ここがもし、一面コンクリートで固められていたら。
そう想像すると、延べ段が間にあるだけで、風情あるアクセントになると思いませんか?
施工例詳細はこちら➡ こだわりの玄関アプローチ│群馬・高崎の外構エクステリア│グロウスガーデン
敷石・石畳み、延べ段・・石を使うメリット
石をびっしりと並べることで床を平らにし歩きやすくすること、雑草を生えにくくすること、
高級感・重厚感が出せること、雨によるぬかるみ防止などがメリットです。
石の形も、四角く切り出したものや三角形、台形などさまざまです。
市松模様のように並べるもよし、モザイクアートのように乱張りにするもよし。
使う石の種類や、天候、季節によっても表情が変わります。
天然石は表面に凹凸があるので、見た目よりも滑らず安定感がありますが
同じ天然石でも高級石材である大理石は、とても滑りやすいのでアプローチには使用しないほうが◎です。
接着剤を使用しなければならない人工的な素材は、
経年による塗装の剥げ、モルタルの露出、壊れる割れる などの劣化によるメンテナンスや補修が必要になりますが
上記のように天然の石を使う場合は、もとが自然素材ですので劣化という概念がありません。
むしろ経年によって深みが増し、表情の変化を楽しむことができます。
メンテナンスも楽で、風化さえも味になる おしゃれなアプローチをつくることができますよ。